E21 遊雲驚龍 toshi 様 ( ドイツ 32歳 男性 )
鶴谷敏治 書と詩の世界
横40cm×縦40cm
遊雲驚龍
浮び漂う雲と驚く龍。能書の形容
昨年2002年8月にドイツ、ブレーメンで開催された個展の作品です。
私にとって楷書は、大学時代から専門として研究し、特に南北朝時代の書風にある
文字の奇怪さ、剛健な線質に憧れ、それを題材に創作活動をしてきました。
しかし未だどのような楷書を生み出したらいいのか模索の状態です。
今回の作品のねらいとしては、楷書の性質にある三過折、
力学の均衡の法則を出来る限り遵守し、南北朝時代の特性を組み込み、
また文字が確立してない点をいかにしてバランスを保つかを心掛けました。
それと、常に書作する上で私の生き様、今生きている生命という証、
また追い求める理想の表現を線質にいれてみました。
F09 南朝の書 Toshi 様
横34cm×縦24cm
奢者心常貧倹者心常富 財をおごる者の心は常に貧しき、
つずまやかな者の心は常に豊かである
作品のねらいは、南朝期の文字性を重視し、また素朴な文字を
取り入れ表現してみました。
白、黒のバランスは文字の形だけでなく、線の引く位置にも気を配ってみました。
腺と線の接近度によって緊張感が生まれ、黒と黒の連続性によってどの様な
透明感を出すか、私にとって永遠の課題ではありますが、
今回そのような心掛けでトライしてみました。
私のサイトには他の作品も展示してますので、是非ご覧下さい。
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