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「○」 戸川光迺作
戸川光迺 様
東京都 男性 30代
mail homes.gif南台二丁目書道部
「○」 戸川光迺作

○ 清浄身 (しょうじょうしん) 

 

禅の坊さまは、なぜ円相をアチコチに書き散らすのか。「○△□」って何だ。 仏法の奥義を言い尽くせないから、簡略な記号に逃げるのだとしたら、それは 大きな謗法(ほうぼう)である。人の心に響く丸というものの、何と難しいことか。 誰でも書けるからこそ、難しい「○」――俺でも書けると思ったら、それならいっぺん 書いてごらんなさい。 これが色々と難しくて、もう何十年も書いているのだから。

「○」 戸川光迺作"部分

半紙サイズ。青淡墨を使用。出雲和紙の中でも「こうぞ」を使用したもので、独特の 光沢と強さがある。墨が染みこむまでの間が長く、にじみが無いかわりに、筆の 骨法が弱いと如実に線質が震えて紙に定着してしまう。下手な字はトコトン下手に 浮かび上がるので、なかなか使うのに勇気がいる和紙である。裏打ちのみ。表具なし。



コメント(7)

きれいにまん丸ですね。お見事!

丸をもらうってうれしいですよね。
家でも母がもらってよろこんで飾っていました。
ヨガを日本に持ち込んだ偉人で、、、
はたして何の意味だったのでしょう。
ともかく書も絵もとても上手な方だったことは確かです。

コメントありがとうございます♪

仙崖和尚の「○△□」という書作品が出光美術館に所蔵
されていますが、この作品の左側に「扶桑最初禅窟」と
書いてあるそうです。扶桑は日本、最初禅窟とは日本に
はじめて仏心宗(禅の教え)を伝えた寺のことであり。
なんでソレが○△□なのか……いまだにナゾなんだそうです。

ナゾはナゾのままで宜しいと思います。なんでもスッキリ
分かったらつまらない。というのも先日、ある民放番組で
歴史的不思議遺物オーパーツのナゾを解くという企画を
やってました。僕が幼い頃から憧れていた、一度はこの
目で見たいとワクワクしていた水晶ドクロが近年作られた
ニセモノだったと! インカ文明の超高度技術じゃないと
アッサリ言ってて! もう南米に行く気が失せました。

分からない、ということは、ものすごい魅力だと思います。

出光のカレンダーに仙崖和尚の○がありました。もう何十年も昔ですが。○の横に「これ喰ふて茶のめ」と書いてありました。実にわかりやすい、あの丸は饅頭です(笑)。

禅における「円(相)」の意味・意義が未だによくわかりませんが、光迺さんの「円」に接すると、昔若いときに読んだ吉川英治の宮本武蔵の周りに禅僧(沢庵和尚だったか?)が描いたという「円」を思い起こします。世に中、こんなに正常な「まん丸」だったらいいのになあと思います。

心に響く「○」、きれいに丸いですね。表現は単純なものほど難しいと言います。
「○」を書くこと、「○」いお団子を作ること、ものごとを「○」く収めること、「○」くするには均等な力が必要ですね。

ふざん様、コメントありがとうございます。沢庵和尚の円相図も確か現存しておるはずです。それぞれの悟りの境地を表すという「円」字の魅力に取りつかれてしまいます。正確に丸くすれば良いというのでなく、それこそこちくさんのお話にある仙厓和尚の円の様に「これ喰ふて茶のめ」……ってコレ饅頭かっ! という場合もあります。いまだに僕もよくわかりません。

シンプルなものが一番難しい、という話でいえば、書を志した若い頃から、時節年齢に応じて「一」字を書き続けた書家もおられました。その時代、その年齢によって如何様にでも転変する書のテイストは深く、究め尽くしを難しとすらむものと思います。今の僕は30代ですが、40代になったらきっと今書いている字とは違ったものになっていくのだろうな、と思います。そのたびに若い頃の作品が反故紙になっていくのは悲しいですが(笑)

自分の書いた字に満足する、という事は永遠に無いとも言えますでしょうか。本当に書道のあゆみは発見も多いが苦労の連続です。


yukariさま、コメントありがとうございます。書をものする時の均等なチカラ。これは世の中のあらゆる事象を均等にみるというチカラに通底します。これを仏教で「中道」といい、やはり円相にもそのような意味が込められていると見ることができます。

あらゆる事象を平等に見わたし、その上で、ものごとの個別の状況や各々の個性を見きわめる。すなわち「あらゆるものごとの平等性および個別性を認識し、かつそれらが反目し合うことなく共存・展開できる智慧」が獲得できるのだそうです。これを仏教では「大円鏡智」=大きく円く、すべてを明らかに映す鏡と言うのであります。

これは偶然ながらも、神道のアイテムである「神鏡」につながるイメージ。古来から鏡の神聖性は、こうした共通の理智哲学に依るのかもしれません。鏡といったら僕などは、ヒゲを剃るくらいのものですが(笑)まだまだ修行が足りませんハイ。


禅の和尚さんの書を思い出しました。
なかなかこういう風に円を一気に書くのは大変です。
円達されてますねぇ。

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