Ⅰ09 言霊;日本;

「言霊」畑中壺竹作
畑中壺竹様
兵庫県  女性 60歳
今日も書道

「言霊」畑中壺竹作

言霊(ことだま)ノ サクワウ(幸はふ)クニ(国)

 

日本語は豊かで拡張性もあってすばらしい言語ではないでしょうか。音節こそ少ないけれど、外来語を単語も文字も取り入れて縦書きにも横書きにもします。その結果語彙が多く、日本語本来の助詞や助動詞や擬態語もつかってかすかなニュアンスまで表現します。

言語のまずしい文化は暴力に訴えることが多くなるのではないでしょうか。子育てや社会活動で、この豊かな日本語を使いこなせるようにしたいと思いませんか。

コト(事 言) タマ(魂 霊)という言葉にある、事実と言語との深い関係を思うとき、幸多かれと祈る気持ちで言葉を発したいと思うのです。
日本はいい国ですね。

はがきに仮名用の面相筆のちびたので書きました。
去年開拓中に採った蔓に挿して飾ってみました。原始時代の日本を思いながら。

「言霊」畑中壺竹作額  「言霊」畑中壺竹作部分

コメント(9)

難解な語句を解釈されて、蔓に挿して飾ってみたというのが、いかにもこちくさんらしいですね。
語句もさることながら、線質にこめられた博学の豊富さはやさしさの反面、近寄りがたいものがあります。ふざん

声に出した言葉が現実の事象に対して影響を与え、良い言葉を発すると良い事が起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こると信じた古代日本人。
このごろTVで褒めることの効用が説かれていますね、元来、日本語はその価値を知っていたと思います。

素朴で楽しい作品にしたいと思ってカタカナにしてみました。道風の白氏詩巻から以後臨書してないのでその筆遣いが手に残っているみたいです。

言霊って語句自体神秘的で好きです。どちらかというとアピール性の少ない口下手なお国柄。書くとすごい!多彩で繊細な表現が可能なあふれんばかりの言霊。そんな凛としたこちくさんの作品素敵です。飾り枠もインパクト大ですね。

長峰でこれほどバランスがとれてて、しかもそこにはやさしさが溢れているんですねぇ。
懐の広さが表れているのは古典をしっかりと熟した人だけの書ですね。脱帽です。

言霊・・・言葉には不思議な力がありますね。こちくさんの洗練された書風。凄いです。

むんきちさん
神秘を愛する心は人間の大事な要素。中でも身近な「言葉」を愛するのは心の豊かさの原点かも。私も好きな言葉です。

水木りょうさん
お褒めいただいて恐縮です。長峰でもイタチですので、狙えばうんと正確に書けるはずのものです。やわらかく見ていただけたのは成功かも。ありがとうございます。

秀涌さん、ありがとうございます。そろそろ自分が見えてきはじめて書風も確立するのでしょうか。好みは出来てきたように思います。これから頑張ります。

言霊のサキワウ国に生まれてよかったと思います。漢字から平かなカタカナまで作って、それを一つもおろそかにせず使いこなしている日本。独自の文字を持つ国は多いのですが、いずれ使われなくなるか(越南チュノム)、それ一辺倒になるか(韓半島ハングル)というのに、日本では週刊誌の広告でさえ3種の文字が踊っていて、それを読めば記事の伝えるニュアンスまでもが分かる。日本人であることの一つの命題は、こうした日本語を自在に使う能力があるか否かに由来すると思います。

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